風船割りロボット競技|学べる事たくさん!失敗して成功しよう!前編
学校だけでなく、お家やフリースクールでもロボットを楽しんでみませんか?
「ロボットを作るの難しそう」
「作ってもどうやって遊んだらいい?」
大丈夫!
私が詳しく解説します!
今回はロボットを作って風船割りゲームを楽しむ、風船割りロボット競技を解説します。
ぜひこの競技に取り組んで、ものづくりをの楽しさを実感してください!
- 風船割りロボット競技とは
- 風船割りロボット競技で学べること
解説動画
今回はこちらの動画を記事にまとめました。
風船割りロボット競技とは
私が教員時代にすごく盛り上がった授業です。
学校だけではなく家やフリースクールでも取り組めるように、分かりやすく解説します!
風船割りロボット競技の概要
2チームに分かれて対戦する競技です。
制限時間内に割った風船の数で勝敗が決まります。
相手本陣の風船をすべて割った場合は、その時点で勝利です!
もしも自分についてる風船をすべて割られてしまったら、その時点でそのロボットは失格となります。
ロボコンの顧問を務めていました。
ロボコンを授業でもできないかとミニチュア化!
風船割りロボット競技の実際の様子
実際の競技を見ることでより面白さが伝わります。
(↓競技の様子から再生されます。)
私の授業の中でも一番盛り上がる内容でした。
ロボットについて楽しく学ぶことができます!
風船割りロボットに使う道具
「どうやって風船を割ってるの?」
「どんなロボットを使うの?」
風船を割るのは紙やすり
風船には水風船を使っています。(中身は空気です。)
風船を割るのに使うのは紙やすりです。
先ほどの動画では60番の紙やすりを使っていました。
50番の方がもっと表面が粗く風船が割れやすいので、50番がおすすめです。
タミヤのロボット製作キットが使いやすい
本家のロボコンみたいに材料を切って作るのは大変です。
そこでタミヤのロボット製作キットがおすすめです。
定価が4,180円です。
ネットショッピングだともう少し安く手に入る印象です。
タイヤタイプとクローラタイプだと、クローラタイプの方がおすすめです。
部品の固定の仕方に違いがあり、クローラタイプの方がねじ止めしていく形でより本格的だからです。
操作しやすいのはタイヤタイプです。
ものづくりは初めてで自信がないという方や、小学校低学年くらいのお子さまにはタイヤタイプもいいですよ。
製作は集中して取り組めば1日で終わります。
しかし一度完成しても、動かしていくうちにどんどん改造案が出てきて、何度も改造することになりますよ!
かなり長く遊べるロボット製作キットです!
もちろんタミヤロボットの組立て方法についてもこちらの記事で解説しています。
必要な道具も紹介しているので、これを見れば組み立てが簡単にできますよ!
風船割りロボット競技の詳しいルール
私は下記のようにルールを定めていました。
チーム構成・ロボット規則
まずはチームの構成とロボットについての規則です。
予め決めておいた方が楽しく学べるので、決めておきましょう!
- 1チーム2台のロボット
- A4サイズの紙やすりを1チームでシェア
- ロボットは競技開始時に250×250×250mmに収まっていること
- 重さは不問
- 風船は紙やすりで割ること
- モータの数は最大4つ(キットには3つ)
- 材料はとくに制限なし(なるべくお金は使わない)
- 風船は丸出しで外側に付ける(風船を守る仕組みはNG)
紙やすりは1チームでシェアする
2台のロボットに半分ずつつけてもいいですし、1台にたくさんつけてもいいです。
これも作戦になるのでロボットを組み立てながら試行錯誤していきましょう!
ロボットのサイズは開始時のみ指定
開始時に250mm角に収まっていればOKとしました。
変形するのも作戦の1つです。
競技開始後に展開して大きくなるロボット、というのもいいですね!
ロボットの重さは問わない
量るのが面倒だったのもありますが、重さは問わないことにしました。
ロボットが重くなると動きは悪くなります。
選ぶ材料もまた作戦になりますね!
風船は針で割らない!紙やすり使用!
ルールは色々変えてもいいと思うのですが、これだけは守ってほしいです。
針は使わないでください!
安全には細心の注意を!
楽しく学んでほしいので安全を考えたルールにしましょう。
モータの数は4つまで
キットには3つのモータが入っているので、追加で買って4つまでOKにしました。
…と言ってもピンとこないと思います。
ロボットについては後編で解説します!
材料は特に制限なし
クリアファイルやペットボトル、段ボールなど好きなものを使ってOKにしました。
制限しないことで斬新なアイディアが生まれる!
実際の競技の様子を見た方は気付いたと思いますが、お菓子の空き箱を使っているチームもありました!
なるべくお金をかけない工夫をしつつ、色々な材料でロボットを作ってほしいです。
思いついたものを形にする、アイディアや好奇心を引き出す、とても大事なことです。
ここは皆さんにも制限なしで楽しんでほしいです!
ロボットに付ける風船は丸出し
ロボットについている風船が割れると、そのロボットは退場です。
だからと言って、風船を守ろうとすると競技が進まず面白くないのです。
風船は割れた方が楽しい!
競技規則
競技についても決めておきましょう!
- 競技時間は2分
- フィールドはべニア板1枚分(1800×900mm)
- 本陣の大きさは300mmの板をバツ印にしたもの
- 自分のロボットについている風船がすべて割れたら退場
- 転倒や故障の場合は「リペア」と宣言しフィールド外で調整可能
フィールドの大きさ
私の場合は広いスペースのある教室だったのでべニア板1枚分としていました。
しかし家のようにスペースの取れない場合は、床に置くだけでフィールドなしでも良いでしょう。
剥がれやすいマスキングテープなんかで四角を床につくってもいいですね!
本陣の大きさ
本陣は300mmの棒をクロスしたものです。
目玉クリップで風船を固定できるようにしています。
本陣の作り方については後編で解説します!
ロボットの風船が割れたら退場
ロボットには2つ風船を付けています。
これが両方とも割れてしまったらフィールドから退場です。
先に本陣を攻めるのか、相手のロボットの風船を割ってしまうのか、ここら辺も作戦が必要です!
修理は「リペア」の宣言で可能
闘っているとロボットが転倒したり故障したりします。
なので宣言すれば修理が可能としました。
もし故障したらどのように手早く修理するか…この辺も作戦として考えておく必要がありますね。
ルールはアレンジしてほしい
CHAの標準ルールを紹介しましたが、状況によってルールはアレンジしてください。
チーム戦にするほどの人数がいなければ、本陣の風船をすべて割るまでの時間を競うソロタイムアタック。
これなら1人で色々とロボットの構造を変えてチャレンジすることも可能です。
フィールドなしや、本陣なしでロボットの風船を割りあうバトルも面白そうですね。
逆に本陣のみ風船があってロボットにはなければ退場することもないので、また一味違った競技が楽しめます!
とにかく自由に、思う存分楽しんでほしい!
ロボット競技を遊びながら学べること
ロボット競技で楽しく遊べるうえに、学ぶことができます。
本来なら勉強はこうであってほしい!
ロボットの動きからリンク機構が学べる
モータはぐるぐる回る、回転運動です。
その回転運動が直線運動に変わったり、往復運動(ワイパーのような動き)に変わったりします。
モータが回転することで「ロボットがどうやって前進しているんだろう」「どうやって物を掴むんだろう」なんて疑問を、実物を見ながら理解することができます。
ロボットの作りから強い構造が学べる
ロボットのパーツを固定するのに、1点で固定するとどんなに強く固定しても回転してしまいます。
しかし2点で固定すると回転しません。
実際にロボットを組み立てながら
2点で固定したほうがいい場所を理解できる!
またトラス構造を学ぶこともできます。
三角形の方が四角形よりも外からの力により強い、というのがロボットを組み立てながら分かりますよ。
ギヤの仕組みを理解できる
モータは高速回転(1分に数千~1万回転)できるのに、力が弱いんです。
そこで間にギヤボックスを入れることで回転は遅くなってしまうものの力が強くなります。
ギヤの仕組みをロボットを動かしながら理解できますよ!
私はギヤの仕組みをミニ四駆で理解しました!
一見難しく感じられるギヤの仕組みを、遊びながら学べるのはいいですね。
ロボットを組み立てて動かすのにオススメの手順
最初からロボットを改造して作ろうと思うと難しいです。
そこで以下の手順で進めることをオススメします。
- 説明書通りにロボットを作る
- ロボットの手先に紙やすりを貼る
- 本陣を作って1人でプレイ
- 改善したいところを考える
- ポンチ絵(概要図)を描く
- 想像したロボットを形にする
1人でプレイすると改善点が出てきます。
「上の方の風船(または下の方の風船)が割れにくい」
「ロボットの動きが遅すぎる」
これを改善するためにロボットを改造していきましょう。
競技ですので、より短時間で確実に風船を割るためにはどうしたらよいか考えましょう!
考えた案は頭の中に留まらせるのでなくアウトプットしましょう。
ポンチ絵(概要図)を描くと人にも相談がしやすいですね。
そのポンチ絵をもとにロボットを改造して、風船割りロボットを形にしていきましょう。
改善する→試す→改善する→試すを繰り返すことでものづくりの楽しさを味わうことができます。
なお上記手順の1~3については、誰がやっても同じものになります。
後編で解説しますね!
成功の秘訣は最速で失敗を経験すること
私の好きな言葉があります。
成功の秘訣は最速で失敗を経験すること、です。
これってこの風船割りロボット競技の進め方にとても似ています。
何かを成し遂げようとして「成功するのかな?失敗するのかな?」と分かれ道のイメージを持つことはありませんか。
このイメージは今すぐに止めてほしいです!
成功につながる1本道の間に失敗がいくつもある、こういうイメージを持ってほしいです。
もちろんそのいくつもの失敗の後には小さな成功体験がありますよ。
ロボットを改造するのも一緒です。
失敗しながらより良いロボットを作っていきましょう!
もちろん成功は1つではなくて、試行錯誤した結果思わぬ成功に繋がることもあります。
失敗を経験値にして、思いついたことをどんどん実行してほしいです。
失敗から何を得るか、どう改善するか、
これは生きる力に繋がりますよ!
まとめ
今回の記事では風船割りロボット競技について解説しました。
- 風船割りロボット競技とは
- 風船割りロボット競技で学べること
風船割りロボット競技は楽しくロボットの仕組みについて学べるだけではないです。
生きていく上で大事な成功体験についても学ぶことができます。
ぜひ挑戦したらその様子をCHAに(@CHAfreeschool )送って教えてください!
タミヤロボットを作ってみたいけど、そのうちでいいか…と後回しにしていませんか?
もっと簡単に作れる豆電球回路から始めましょう!
何を作るかではなく、まずは行動して挑戦することが大事です。
ものづくりって面白い!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
以上、CHAでした!